アムステルダム雨風日記

2017年9月からアムステルダムで勉強中の大学院生です。            雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、毎日元気に自転車通学!            Instagram: meeeeeko3939

アムステルダムの家事情

部屋探しは負けられない戦い

アムステルダムは日本と比べ、物価は同じくらいですが、

家賃はとっても高いんです。

 

学生の部屋探し競争は本当に熾烈なバトル。

 

今回は私がこの春経験した部屋探しに関する苦労をシェアします。

 

 

去年の8月末から約8か月、大学経由で手配した学生寮に住んでいました。

しかし、1年間のみの滞在が条件なので、

1年以上在学する学生は新しい部屋を自力で探さねばなりませんでした。

 

大体の学生の契約は6月から8月中旬にかけて終了するので

この期間から新学期にかけて、壮絶な部屋争奪戦が繰り広げられます。

 

去年の新学期の段階で寮に申し込み遅れた学生の苦労を目の当たりにしていたので、

部屋探しは一番の悩みでした。

 

きっと契約終了時まで待っていたら良い部屋はなくなってしまうだろう。。

と考え、

寮の計画が終わらないうちに新しい部屋に移ってしまう作戦をたてました。

(ダブルの支払いはきついですが、路頭に迷うよりはまし。。。)

 

私の希望は

ーシェアフラット(自分の部屋あり)

ー500ユーロまで

ー自転車で通学できる範囲

ーregistration(住所登録)ができる

部屋。

 

大学が市街地近くにあるため、

そのあたり住もうとすると、安くても800ユーロはします。

住所登録なしだと、もう少し安くなるのですが、

EU県外出身者である私は滞在許可証のために住所登録は必須。

(本当は全員が登録しなきゃいけない決まりなんですが、EU出身の学生だと登録しないまま住んでいることもあります。)

 

この条件だと、フェイスブックで3週間チェックし続けて、500ユーロが最安値という感じでした。

 

(フェイスブックに家の貸し借りを行うグループが沢山あるので、

色々参加して、チェックしていました。)

 

よさそうなポストにDMを送り、自己紹介と部屋見学の希望を伝えます。

ざっと30件弱送って返信が来たのは10件ほど。

見学は5か所いきました。

 

1つ目は大学から遠すぎて、却下。

 

2つ目は荒れ地の魔女の家のような廃れっぷりで却下。

 

3つ目は大学から少し遠いものの、一軒家で素敵なおうち。フラットメイトもよい人々でした。しかし、値段が700ユーロだったのであきらめることに。

 

4つ目は50ユーロかつ、真新しい綺麗なシェアフラット。

アパートのなかなのでこじんまりしていますが、十分な広さ。

炊飯器もあったので「ここに住みたい!」と希望したものの、

残念ながら選ばれませんでした。

というのも、見学に行くと20名弱の応募者が一斉に集まっており、

座談会のように会話しながらフラットメイトにより選考されるというスタイルだったのです。

 

そして最後に訪れたのが今住んでいるフラットです。

大学からは自転車とフェリーで35分ほど。サイクリングロードが続く通学路なので、

ストレスなく通うことができます。

値段も500ユーロだし、とても広いリビングとキッチンがあって大満足の条件。

「でもきっと応募者沢山いるんだろうな」と思いながら

オーナーと話してみると、

たまたまその日が雨だったために私の前に訪れる予定だった2人がキャンセルしており私が一番初めの来訪者とのこと。

これはチャンス!と猛アピール開始。

 

聴けばオーナーは音楽好きということで、

飲めないウイスキーを頑張って飲みながら音楽について談笑。

すでに住んでいるフラットメイトもジャズピアニストならしく、

「音楽好きならなおよしだよ!」ととても気に入ってもらえました。

 

そしてそのままその場で契約にこぎつけることができました(感涙

 

なんという幸運!

 

しかもオーナーの息子が引っ越しの手伝いもしてくれました。

 

なんという幸運!

 

 

という感じで、条件が合う部屋が見つからなかったり、メッセージの返信が無かったり、はたまた見学しても断られたり、といった試練を乗り越えて

私は無事に部屋を手に入れることができました!!

 

 

一足遅れて部屋探しを開始した友人たちは

やっぱりとても苦労していたので、

早めに行動を起こして本当によかったです。

 

人によっては月12万も払わなければならなくなった子や、

自転車で1時間半の場所でしか部屋が見つからなかった子も。

 

条件に合う部屋、かつとても良いフラットメイトを持つことができた私は

かなりラッキーなはず。

フラットメイトとのトラブルに関する話しは絶えないので、

気の合う(最低限のルールを守れる、常識のある)フラットメイトをもつことは重要です。

 

 

この経験から言えるアムステるダムにおける部屋探しのポイントをまとめます。

 

・部屋探しは早く始めること

(気になる部屋をチェックするだけでも、相場の値段や一案件に対する応募者数に関する知識が付きます。)

 

・フェイスブックのグループを活用すること。

(業者を経由すると手数料がとられるのでお勧めしません。しかし、スキャンもいるので気をつけましょう。家賃や契約料が先払いだと言ってくる人はまず間違いなくスキャンです。)

 

・フラットメイトとの関係が不安な場合は、元々の友人と一緒に部屋を探すこと。

(友人とフラットごと借りれば、すでに住んでいるフラットメイトによる選考を通過する必要がなくなります。)

 

・フェイスブックでメッセージを送る場合は、自己紹介をしっかり。

(基本的な情報はもちろん、どの大学で何を学んでいるのか、どれくらい滞在するのか、どんな性格か、どんな趣味をもっているか、基本的な生活はどんな感じかなど細かく記述するのがポイント! これだけでかなり返信率が変わります。また、registrationや喫煙の可否もここで確かめましょう)

 

・友人のネットワークをフル活用する

(どんな部屋を探しているのか、いつから住みたいのかなど、いろいろな友人に伝えておくと、友人の知り合いがフラットメイトを探していたり友人のフラットメイトが出ていく場合に真っ先に声をかけてもらえます)

 

 

以上のポイントに注目して部屋探し頑張ってください!

 

 

 

春学期の振り返り5

友達付き合い編

春学期の振り返り第5弾です。

 

これまでの記事で書いたように、

日々の予習、復習、グループ研究に自分の卒論執筆に向けた準備などなど

かなり忙しい5か月間でしたが、

友達付き合いはやっぱり大事。

 

気が付くと毎日朝から晩まで図書館に引きこもり、

家と大学を往復するだけの日々になってしまうので、

できるだけ友人の誘いは断らないように心がけました。

 

勉強の合間にコーヒーブレイクを一緒に挟んでみたり、

授業終わりに2時間だけ宅飲みしたりと

意識すれば忙しくても友人との時間は取れるもの。

 

私がいつもつるんでいる仲間たちは

私と同じ学科の子もいれば、

同じ学部内の違う学科の子もいます。

うちの学科に比べて、他の学科は比較的のんびりしたスケジュールだったので

そちらに合わせるのはなかなか難しかったのですが、

よっぽど切羽詰まった締め切りがない限り顔を出すようにしていました。

 

水曜日と金曜日に定期集会のように集まるのがお決まり。

 

別のことを学ぶ友人と情報交換したり、

クラスメイトとは違う話題で盛り上がったり

とても良い気分転換になっていました。

 

いつも大量の課題に追われる私たちを見て、

同情のまなざしでビールを差し出してくれる友人。笑

選択科目の教授陣について各自情報提供し合ったり、

課題を添削し合ったり。

 

まじめな話からふざけた(本当にしょうもない)話まで

なんでも話せる仲間ができたことは本当に嬉しいことです。

朝見たニュースの話題だったり、自分の気になるトピックだったり

「意識高い系」などとおちょくられることなく話せるのが良いですね。

 

今振り返ると、彼らのおかげで知らず知らずリフレッシュできていたのでしょう

忙しさのわりに精神的に落ち込むことなく過ごすことができていました。

 

また、日々の会話や一緒に映画鑑賞をするうちに

ボキャブラリーも増えていたり。

アメリカ人の友人がいつも発音を直してくれるのも

ありがたかったです。

 

 

忙しい毎日を乗り切るには、気の合う仲間たちの存在がとても重要。

私の友人たちは

・クラブに通うパーティー系ではない

・タバコは吸わない

・色んな話題に敏感で興味をもっている

といったわたしとの共通点を持っていたので

何のストレスもなく付き合うことができました。

 

学期初めは色々な人と交流して気の合う人を見極めるのが良いと思います。

 

 

 

春学期の振り返り4

グループプロジェクト編2

それでもやっぱり揉めるよね。。。

 

前回の記事ではメンバー決めにフォーカスしましたが、

比較的よいメンバーに恵まれた私のグループにも

やはり問題は起こりました。

 
1.研究テーマ決めでバトル

まずはテーマ決めの段階で起こった議論。

大枠のやりたいテーマは共通しているものの、

具体的な段階になると使いたい変数や研究モデルなどで意見の食い違いがありました。

特にフランス人の子Aとイタリア人の子Bが両者一歩も譲らない展開に。

 

A:ただの授業なんだし、良い成績とらなきゃいけないんだからできるだけシンプルなモデルを使うべき!テーマももう確認されている内容をすこしだけ発展させる程度でよいのよ!私達どれだけ忙しいと思ってるの?死ぬわよ!

 

B:私たちは修士のプログラムをやっているのよ?なに甘えたこといってるの、できる限り複雑なモデルを使って、新しいテーマに挑戦するべきよ!

 

 

A:だめよ、シンプルなのを完璧にやる方がいいにきまってるわ!

 

B:完璧なんてないのよ!間違えてよい授業のプロジェクトだからこそ挑戦して失敗から学ばないとどうするのよ!

 

 

うーん、どっちの言い分もわかるなぁ。

ちなみに私はBより中間の意見。

妥協案を提案するも、ヒートアップしたAとBは聞く耳持たず(おいおい。。)

 

こんな感じの議論が4時間ほど続き、疲れ切った私たちは

テーマ:すでに確認されているものを少し発展させる

モデル:難易度の高いものに挑戦

という妥協案に落ち着きました。

 

結局!

 

あーしんど。

 

自分の意見を主張できて、メリットを議論できるというのはとても良いのですが、

この子たちは相手の意見を尊重して、自分の意見を妥協しつつより良い案を練るという経験が無かったようです。

今回の議論で新しい発見をしたことでしょう、、、

 

2. 「私が編集長よ!」

二つ目のビッグバトルは、執筆段階で起きました。

各パートをそれぞれに割り振り、google driveでまとめて全員で確認して修正していくというプロセスをとったのですが、

ここでまたもフランス人Aが暴走。

「私が一番文才があるから私が修正したいの!」

 

う、うん 良い自信だね。。

 

修正するのは良いんです、より良い文章にするのは大切ですから。

ただこの人の修正の定義はちょっと違うようで。。。

 

イタリア人Bのパート全消し (!?)

ほんの少しの面影(ほぼない)を残して全部書き直し

どう? 私好みに書き換えてみたの!半日かかっちゃったわよ疲れた~

 

 

嘘やん。。。

イタリア人Bガチギレ。。。

 

そりゃキレるって。

 

なにが問題かって

・それぞれのパートの文献は各自が調べて読んでいるので、それらを読んでいないAがBのパートを大幅に書き直すのは危険(文献の示す意味、引用した意図がずれる可能性あり)

だし、

・元の文章に使われていた文献から、勝手に取捨選択して新しい文章に引用(もともとの執筆者であるBでもなにがどこの箇所にどう使われたのかが分からなくなる、すでに執筆してある後半パートの議論ベースが崩れる、全体の流れがずれる)

 

という点が非常にまずいんです。

しかもなにその疲れたアピール・・・頼んでないわ!(イタリアンB、魂の叫び)

 

 

闘牛とかしたBを取り押さえつつ、

「編集とは」についてセミナーを開くこと2時間、

やっとAは元の文章に戻すことを納得しました。

 

あーしんど。パート2。

 

 

こんな感じで時たま起こるバトルを乗り越えつつ、

私達のグループは研究を終えることができました。

 

揉めてる最中は「こいつら嫌い!」って思うんですけど

冷静になって考えると「研究をよいものにしたい」という気持ちは共通しているんですよね。なのでモチベーションは高く、だからこそぶつかり合ってしまったんです。

そういう点では悪くないバトルだったのかなぁとも。

あれだけ議論し合ったからこそフランクな関係を築くことができましたし、

みんなが納得のいく論文に仕上がったんだと思います。

 

私個人としても、他人の意見の尊重というよりは人まかせな傾向があったり、率直な議論を避ける傾向がある日本人同士のグループワークとの違いを肌で感じることができたのでとても良い経験となりました。

逆に日本でのグループワーク経験を生かした提案だったり気配りが喜ばれることも知り、日本のどの点を生かし、どこをこっちのやり方に合わせればより良い作業ができるのかというバランスを考えることもできました。

 

正直もうグループワークはやりたくないけど笑

大きく成長できた4カ月だったように思います。

 

でもやっぱりもうやりたくなーーーーい!!